2015年11月3日火曜日

Clear! という表現 その2

もう一つの Clear! の用法を見てみましょう。グレイズアナトミーからの例ですが、病院で患者の様態が急変し、心臓の鼓動が弱まったり停止したりした時に電気ショックを与える場面で次のように使われます。

Meredith: Give me the paddles now! Charge to 200! Clear! Charge to 300! Clear!
-- Grey’s Anatomy, S7E15

この電気ショックを与える
機器が「除細動器(じょさいどうき)」と呼ばれる物です。英語では defibrillator と呼ばれています。最近知られるようになった AED (Automated External Defibrillator) もこの一種です。

この Clear! は、警察などの突入の時に使われる Clear! と違い、品詞的には副詞とも形容詞とも考えられて「離れて」という意味。Stay/Stand clear of the patient ! の略された表現だと考えられます。「さがって」などとも訳されています。

なぜこのように命令するかと言えば、患者に触っていたりすると、その人まで感電してしまったり、患者が電気ショックで飛び上がったりするときにぶつかったりする恐れがあるからです。

(2013/03/06 20:00)

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